現在のアイヌ政策の進め方についての意見書(2018/05/10)

アイヌ政策検討市民会議

5月2日の新聞報道によれば、政府はアイヌ民族を対象に昨年度行った意見交換会の結果を踏まえ、新法の方向性を示す見通しとのことである。現在、政府は、北海道各地のアイヌ民族が求める遺骨返還への誠実な対応を怠り、アイヌ民族の間では賛否のある民族共生象徴空間へのアイヌ遺骨の集約を急ぎ、アイヌ新法づくりを強引に進めているように見える。私たちはそのことに強く反対する。要点は以下の通りである。(全文を読む

 

2018/05/10


いつもアイヌ政策検討市民会議の活動にご支援をいただき、まことにありがとうございます。

 

当会議の目的は、開かれた場で現状のアイヌ政策を諸外国の先進事例や国際人権法などの観点から批判的に検討し、アイヌの自決権に基づく代替策をアイヌを中心につくり、国や北海道はもとより、国連の人種差別撤廃委員会・人権監視委員会など関係諸機関に提示することです。発足後、2年間に6回の集会を札幌で重ね、現状のアイヌ政策の問題点を検討してきました。そのまとめとしてこのたび、「中間リポート/世界標準の先住民族政策を実現しよう!」を発行しました。

 

当会議はこの冊子を活用しながら、市民のみなさまとともに、2018年秋までに新たなアイヌ政策の提言をまとめる計画です。ぜひ多くのみなさまに議論に参加いただきたく存じます。

 

2018/04/16

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世界標準の先住民族政策を実現しよう! アイヌ政策検討市民会議中間リポート2018・4
CAAP20180415web.pdf
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2018年4月16日づけプレスリリース
pressrelease20180416.pdf
PDFファイル 244.6 KB

印刷版をご活用ください

 

アイヌ政策検討市民会議中間リポート「世界標準の先住民族政策を実現しよう!」

A4判32ページ、オールカラー

編集発行/アイヌ政策検討市民会議

発行日/2018年4月15日 発行部数/500部

頒布価格/500円(送料80円=10部まで)

 

入手方法

お届け先住所、お名前、電話番号、購入部数を明記して、こちらからお申し込みください。代金・送料は、お届けする冊子に同封の郵便振込用紙でお支払いください。

 


アイヌ政策検討市民会議 設立にあたって

 

問題意識

 

  1. 現行のアイヌ政策の骨子は「有識者」による密室の会議によってつくられ、当事者のアイヌは蚊帳の外に置かれてきた。これは国際人権文書で謳われている先住民族の権利FPIC原則から逸脱しており、アイヌの人権を著しく損なっている。
  2. 現行のアイヌ政策はまた、「先住民族の権利に関する国連宣言」はもとより、法的拘束力のある国際人権規約などの国際人権法も無視して進められている。このことは国際法の誠実な遵守を謳った日本国憲法98条2項にも反する。
  3. 現行のアイヌ政策はしたがって、社会政策であって、先住民族政策ではない。それは「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」が日本による北海道の植民地化の歴史を直視せず、その歴史に終止符を打っていないことからも明らかだ。
  4. 同有識者懇談会は8名の「有識者」のうち、5名が研究者である。それにもかかわらず、その報告書は上記のように国際人権法、日本国憲法や植民地化の歴史に照らして多くの問題がある以上、学問の在り方も問われなければならない。
  5. 現行のアイヌ政策は日本社会の問題を反映していると考えられる。したがって、アイヌ政策の問題点を市民社会に広く知らしめ、歴史、文化、権利の観点から、当事者アイヌを中心に据え、ボトムアップで代替案を探る必要がある。

 

 

目的

 

アイヌ政策から直接影響を受けるアイヌはもとより、アイヌ政策に懸念をもつ国内外の研究者、教育者、ジャーナリスト、芸術家、社会活動家、政治家、学生や市民らが集まり、現状のアイヌ政策について開かれた場で批判的に検討する。その結果明らかになった問題点を広く市民社会と共有し、国や道主導から当事者アイヌの自決権に基づくものへと転換するための基盤、すなわち代替策をつくり、日本政府や国連人権監視委員会など国内外の関係諸機関に提示する。

 

 

2016年4月9日

一部訂正 2016年12月23日

 

丸山博

アイヌ政策検討市民会議 設立呼びかけ人

 

室蘭工業大学名誉教授、ウプサラ大学名誉博士、客員教授