政府「アイヌ新法」案の撤回を求める声明文

2019年2月25日

原住・アイヌ民族の権利を取り戻すウコチャランケの会 代表 石井ポンぺ

 

明治以前、私たちの先祖や私たちは、アイヌモシリの大地の恵みをえて、何一つ困らない生活を送っていた。ニタイ(森)・ペツ(川)の恵みを、そしてアトイ(海)の恵みをえて。

 

1459年コシャマインの戦い、1669年シャクシャインの戦い。さらに、1789年クナシリ・メナシの戦い。どれも和人支配者が、戦いのリーダーに毒酒を飲ませ、次から次へとアイヌの首を切り落とした。

 

明治以降、日本は1869(明治2)年開拓使をアイヌモシリに設置、1871(明治4)年には戸籍法を制定し、私たちアイヌ民族の独自の風習を禁じ、日本語を強制した。

 

そのため、私たちアイヌ民族は、言語や文化を奪われ、さらにはアイヌ民族のシペ(食べ物)であるホッチャレ(秋に川を上る「さかな」)を一本取っても、日本の権力に逮捕されるようになった。そして、今日でも法的に組み入れられている。

 

1878年、開拓使は私たちアイヌの呼称を「旧土人」と統一、アイヌは就職時、企業や公的な仕事にはありつけなかった。

 

先祖や「エカシ(おじいちゃん)」「フチ(おばあちゃん)」たちが日本人に訴えられなかった事も、今日だからこそ話を政府や街頭で日本人の皆様に聞いてもらえるのです。

 

是非とも、日本人がアイヌ不在のもとでつくった法律を撤回してください。

 

自由にニタイ(森)やペツ(川)でホッチャレの文化を取り戻していきたい、というアイヌの声を強く日本人や日本政府に聞いてもらい、150年の歴史を取り戻したい。アイヌ民族の子や孫たちのために。日本人に奪われた土地や文化、言語や狩猟を取り戻したい。